西寧からの夜行列車が夜明けの高原を走るころ、青蔵鉄道列車の窓からまず見えるのは氷冠をかぶったココシリの山々です。丸い優雅なかたちをしていますが、列車の走る地域がもうすでに4千mht.ありますので、これでも6千−7千mht.の立派な山脈です。日本から探検隊が入ったことがあります。
このあたりはツンドラ地帯で地下の土壌は凍っています。
車窓からまず見える動物は家畜の羊とヤク、それに野生のヤクとチルーです。ヤクはチベット人にミルクや肉、毛、皮をもたらす、毛の長い大型の牛です。野生のヤクは群れを作っていますから、車窓からでもすぐそれと知れます。体毛が長く厚いので雪の上に寝ても寒さを防ぐことができます。もっとも高原の自然に適応した大型動物といえる
でしょう。
チルーはチベットのカモシカです。オスはまっすぐの竹節状の角を持っています。これが漢方薬の羚羊角です。この優雅な姿はかなりの確率で見ることができます。
鉄道近くの丘に前足をあげて呆然と立っている動物を見たら、それはヒマラヤマーモットです。ウサギくらいの大きさでころころよく肥えています。もちろん野生のウサ
ギもいます。ラサノウサギです。
ゆっくり草原を歩く機会があったら、道端の小さい穴にも注意してください。これはナキウサギの巣穴です。
運がよかったらの話ですが、国家一級保護動物のバーラル(岩羊)、チベットノロバ(キャン)などの美しい姿を見ることができるかもしれません。
このあたりにいる鳥の仲間はみな5千mht.を越えて飛びます。コウライバトやハゲワシは8千mht.の高空を飛ぶことができます。
もし平地と同じハシブトガラスやカササギを見かけたら、これも高地に生きる動物だと考えてください。